市川駅周辺の不動産価格は過去10年でどれぐらい上がった?
本八幡駅と並んで、千葉県市川市の主要な駅である「市川駅」。
この市川駅の周辺は、明治時代から江戸川水運の中継地点や
軍都として栄えていた歴史を持ち、
戦後は、市川市の都市機能が集まるエリアとして発展してきました。
市川市の中でも東京にほど近い場所に位置している
市川駅周辺の地価は、この10年間でどれぐらい上昇したのでしょうか?
市川駅の不動産価格はどれぐらい上がっているのか?
市川駅(千葉県市川市)周辺の概要
このあたりは、江戸時代から豪商の別荘地として栄える高級住宅街で、
JR市川駅北口を出て少し歩くと、住宅街が広がっています。
特に、市川駅北口を出て500mほど進んだ場所にある
京成線市川真間駅よりさらに奥に行くと、
落ち着いた佇まいのお屋敷を見つけることができるでしょう。
市川駅周辺は、文教地区としても知られていて、
市川学園をはじめとする私立の小学・中学・高校が集まっています。
そして、なんといっても東京都心へのアクセスの良さが
住宅街としての価値を押し上げています。
JR市川駅には、総武線の快速・各駅停車が乗り入れており、
総武線快速を使うと、東京駅まで5駅18分で到着します。
京成本線の市川真間駅も利用できるので、
東京・日本橋などの都心に出るなら総武線、
葛飾・押上・上野方面なら京成本線と、2路線を使い分けることもできます。
駅周辺には商業施設も充実していて
駅直結のシャポー市川、
北口にはダイエー、オリンピック、
南口にはオオゼキなどがあり、日常の買い物に困ることはありません。
市川駅周辺の公示地価は、過去10年間で33.4%上昇!
それでは、市川駅周辺の過去10年間の公示地価推移※を見てみましょう。
※公示地価とは、国土交通省が公表する土地価格の指標となる数値で、
その土地が1㎡あたりいくらになるのかを表しています。
こちらは、市川駅周辺における過去10年間の
公示地価の平均値の推移を表したグラフです。
市川駅周辺の地価はこの10年間で徐々に上昇しています。
2014年には1㎡あたり36万4900円だったのが、
2020年には42万7090円に上昇。
直近数年も地価上昇は止まらず、
2023年1月時点の調査では48万6909円と、
1㎡あたり50万円に近づく勢いです。
ちなみに、直近1年間の地価上昇率は9.1%と、
たった1年間で約10%も地価が上がったことになります。
市川駅周辺で最も地価が上昇したのは「市川駅前(北側)」
それでは次に、エリアを少し細かく分けて
公示地価の推移を見てみましょう。
以下の表は、2014年時点での公示地価と
2023年時点での公示地価を、エリア別に比較したものです。
どの地域でも同じことがいえますが、
やはり駅近の土地であるほど、地価上昇率は高くなります。
市川駅周辺では、サンプラザ35ビル(ヤマザキプラザ市川)がある
駅前北側(市川市市川1-9)の地価上昇率が最も高く、
10年前と比較すると66.5%も上昇しています。
このあたりは、一部住宅地もありますが
商業施設やオフィスビルが多いといった印象で、
ダイソー、各種飲食店、ダイエー、オリンピックなどのスーパーが並びます。
市川市は、日本国内最大の製パン企業「山崎製パン」の創業地であり、
同社のお膝元ともなっています。
先述したヤマザキプラザ市川は、
同社の直売店として1952年に開業しました。
焼きたてパンや和菓子、ケーキなどを作って販売しており、
スーパーには売っていないヤマザキ製品を買うことができます。
また、日本地図になぞらえたデザインに合わせて
ご当地ランチパックが並べられていたり、
イートインできるカフェがあるなど、
まさにヤマザキの聖地といったところでしょう。
市川駅前(南側)のほか、上昇率では市川真間駅周辺の伸びが目立つ
再開発により住みやすく整理された、市川駅南口エリア
市川駅周辺で、北口エリアの次に地価が高いのは南口エリアです。
1㎡あたりの地価は74,5000円です。
これも駅前なので当然なのですが、
こちらは再開発事業によって住宅中心の街づくりがなされているため、
住まいとしては、北口よりも現実的です。
そびえ立つ2棟の高層タワーが目をひく、
I-linkタウンいちかわ(アイリンクタウンいちかわ)は、
住戸約970戸と周辺施設を合わせた、大規模な複合施設で、
市川駅のランドマークタワーとなっています。
このタワー内には、一般の分譲住戸のほか、
高齢者施設、UR賃貸住宅といった分譲以外の住戸、
市川市営図書館や行政サービスセンターといった、市の施設も入っています。
このうち「ザ・タワーズ・ウエスト」の45階には
だれでも無料で入れる展望施設、アイ・リンク展望台があり、
地上150mから360度の大パノラマで
市内一円を見渡せる絶景スポットとして人気です。
東京湾や江戸川、富士山、スカイツリーが一望でき
夜になれば夜景を楽しむことができ、
「日本の夜景100選」にも選ばれています。
市川真間駅の地価上昇率は、55.6%!
一方、上昇率で2番目に高かったのは
「市川真間駅(南側)」です。
この10年間での地価上昇率は52.6%でした。
市川駅と市川真間駅に挟まれた場所(市川1-21)ですが、
市川真間駅の方からが近く、周辺は住宅街となっています。
市川真間駅から北側のエリア(真間2丁目)では24.5%、
やや東にある菅野(菅野3丁目)は23.9%の上昇率なので、
やはり、市川真間駅南側エリアはJR市川駅に近いからなのか、
より人気が高いことが伺えます。
まとめ
都心へのアクセスの良さと、
駅周辺の商業施設の充実ぶり、
その割には落ち着いて暮らせる環境ということで
市川駅周辺は、市川市の中でも人気のエリアです。
東京方面へ通勤・通学する人の
暮らしの受け皿ともなっているので
今後も、不動産価格が大幅に値崩れすることはないでしょう。