コラム不動産コラム
税理士法人荒井会計事務所 > コラム > 不動産コラム > 不動産売却における「仲介」と「買取」の違いとは?
2023年6月23日 不動産コラム 不動産売却仲介買取

不動産売却における「仲介」と「買取」の違いとは?

不動産の売却をする場合、
「仲介」「買取」という2つの選択肢があります。

それぞれの方法にメリットとデメリットがあり、
どちらがいいかはケースごとに異なりますから、
違いを理解して、適切な方法を選びましょう。

不動産売却をお考えの方は、不動産会社へ依頼する前に
当社へ一度ご相談ください。ご状況にあったご提案をさせていただきます。

ということで今回は、不動産売却における
「仲介」と「買取」の違いと、
その特徴について解説していきます。

不動産を一般の人に売却するのが「仲介」

仲介とは、不動産会社を通じて買主を探してもらい
物件を売却する方法です

物件を購入するのは主に一般の個人で、
不動産会社は、売主と買主の間を取り持つ
仲介者の役割を持ちます。

売買契約が成立し、引き渡しまで行われると
売主と買主はそれぞれ不動産会社に仲介手数料を支払います。

一般的に不動産売却というと、
こちらをイメージする人が多いかもしれません。

不動産仲介のメリット

仲介で不動産を売却する際の一番大きなメリットは、
買取よりも高値で売却できる点です。

のちに詳しく説明しますが、
買取では、不動産会社が転売による利益を目的に
物件を購入するので、どうしても値が下がってしまいます。

一方、仲介では多くの場合、買主は一般の個人で
自分が住むことを目的に不動産を購入します。
そのため、相場に近い価格で売却できる可能性が高いのです。

不動産仲介のデメリット

仲介では、一般市場から売主を探すので、
売却までの期間が読めないのがデメリットといえます。

仲介による売却だと、
平均的に8ヶ月程度の期間がかかると言われています。

ただ、想像していたよりも売れない期間が長いと
精神的にも負担がありますし、
住み替えを検討している場合は、
次の住まいに移る計画が立てにくくなります。

また、売主を探すための広告宣伝費もかかります。
チラシの作成や配布、ネットでの宣伝費などの実費は売主が負担します。

仲介手数料を支払わなくてはならないのも
デメリットの一つと言えるかもしれません。

さらに、不動産を売却したあとに
もしその物件に問題が発生した場合、
売主は買主に対して、補修費用や損害賠償を支払う義務があります。

これを「契約不適合責任」と言いますが、
こうしたリスクがあるのもデメリットといえるでしょう。

不動産会社に物件を買い取ってもらうのが「買取」

「買取」とは、不動産会社に直接、物件を売却することを言います。
不動産会社が買主となる、ということですね。

物件を購入した不動産会社は、
更地にし、いくつかの土地をくっつけた上でマンションを開発したり、
内装にリフォームを施して、リノベ済み物件として販売します。
購入した不動産に付加価値をつけて販売するということです。

物件の状態が良ければ、そのまま転売することもありますが、
いずれにしても、不動産会社はその物件を販売することで利益を得るのが目的です。

不動産買取のメリット

買取では多くの場合、仲介よりもスピーディーに取引が行われます。
売却が完了するまでの目安は1カ月と言われており
仲介での平均期間は約8カ月ですから、かなり早く取引が完了します。

また、売買契約の手続きは買主である不動産会社が行い、
仲介ではないため仲介手数料は発生しません。

さらに、買主は不動産取引のプロである法人(不動産会社)であるため
売却後に物件に不具合が発覚しても、
契約不適合責任はとわれません。

補修費用や損害賠償を負担するリスクがないということです。

不動産買取のデメリット

一方、買取のデメリットは
仲介と比べて安い価格での取引になるという点です。

不動産会社はこの取引で利益を得るのが目的です。
なるべく安い価格で物件を購入し、
必要ならリフォームをするなどして付加価値をつけ、
仕入れ額よりも高い値段で販売します。

リフォームをするのであればその費用も込みで
利益を出さなくてはいけませんし、
仕入れ額はなるべく安い方が良いということになります。

一般的には、仲介と買取では
2〜3割ほど買取の方が値段が下がると言われています。

仲介と買取、どちらがおすすめ?

では「仲介」と「買取」結局どちらがいいの?
となりそうですが、これはケースによって異なります。

一刻も早く不動産を手放したい場合=買取

例えば、親の不動産を相続したけれども
手元に現金がなく、手放さなくてはならないという場合があります。

税金の支払い期限が迫っていて、
どうしてもこの時期までに現金を持っておかなくてはいけない、
という人などは、買取でささっと売ってしまうのが得策でしょう。

他にも、家の住み替えを予定していて、
すでに次の住まいが見つかっている、
そして引き渡しの期限が近い…
という場合も買取を選択する人がいます。

早ければ数日から1週間程度で現金化できるので
とにかく急ぎたいという人は買取がおすすめです。

できるだけ高値で売却したい場合=仲介

買取だとどうしても相場の2〜3割減で
物件を売却することになってしまいます。

時間がかかってもいいから高値で売りたい、という人は
仲介を選択するのがおすすめです。

他にも、その物件が築浅であるとか
駅近であるとか、資産価値が下がりにくい場合は
すぐに買い手がつくこともあるので、仲介を選んだ方がいいでしょう。

まとめ

仲介がいいのか、買取がいいのかは、
売主の状況に応じて答えが変わってきます。

売却の方法にお悩みの方は、ぜひ一度当社にご相談ください。
中立的な立場からアドバイス致します。
また、売却後の確定申告の対応もサポートいたします。
お気軽にお問い合わせください。

この記事を書いた人

我々は不動産・相続に強い専門家集団です。この「行徳・妙典・浦安」地域で税理士開業して25年になります。
毎年この地域の方より700件以上の確定申告の依頼を受けており、不動産の確定申告や節税に関する対応を得意としています。
節税を考えている方、不動産の法人化を検討している方、不動産の売却を考えている方、相続対策を考えている方、不動産でお悩みの方、ぜひお気軽にご相談ください。
初回相談は完全無料です。