行徳エリア(市川市)の不動産価格推移をチェック! 過去10年でどれぐらい上がった?
行徳は千葉県市川市の南部に位置しており、
東京メトロ東西線・行徳駅を中心に広がるエリアです。
東京都心からのアクセスが良好なことから
もともとベッドタウンとして人気が高い街ですが、
ここ数年はさらに人気が上昇、地価も高まっています。
ここでは、行徳の過去10年間の
土地価格推移について見ていきましょう。
市川市行徳地区の概要
東京メトロ東西線・行徳駅を中心とする一帯が、
いわゆる行徳地区と呼ばれる場所です。
戦国時代にはすでに塩の産地として名が知られていたようで、
以降、明治時代まで塩田が残っていたと言われます。
行徳が今の形になったのは、昭和34年に始まる埋立事業によるものです。
東西線行徳駅が開業したのが、その10年後の昭和44年。
以降は、宅地開発が行われ、都心のベッドタウンとして発展を続けてきました。
都心へのアクセスも非常によく
東京メトロ東西線・行徳駅から大手町へは23分、
都内の主要な乗り換え駅でもある飯田橋駅には33分で到着します。
行徳の10年間の公示地価推移は?
それでは、行徳の過去10年間の公示地価推移※を見てみましょう。
※公示地価とは、国土交通省が公表する土地価格の指標となる数値で、
その土地が1㎡あたりいくらになるのかを表しています。
2023年3月22日には、
最新のデータとして令和5年分の公示地価が発表されていますが、
この10年で行徳周辺の地価がかなり上昇していることが分かります。
行徳地区の地価は、2017年に一時的に下落するものの、
2018年からの6年間にかけて右肩上がりで上昇しています。
10年前の2014年と比較すると、25.8%の上昇率となりました。
前回紹介した浦安市の地価上昇率は約20%でしたから、
都内に隣接している浦安市を超えているのには驚きです。
首都圏全体で起きている地価上昇傾向が
行徳も漏れずに波及していると見るのが自然でしょう。
行徳の地区別 公示地価の推移をチェック
それでは次に、行徳地区のそれぞれでの
公示地価の推移を見てみましょう。
表にあるように、行徳地区すべてのエリアで
20%以上の地価上昇が見られました。
行徳駅にもっとも近い「行徳駅前(2丁目)」は
行徳地区の中でも極端に地価が高く、上昇率も45.1%と群を抜いています。
そのほかの地区はおおむね同じような地価水準ですが
やはり駅に近づくほど、上昇率は高まる傾向にあります。
なお、公示地価というのは
国土交通省が毎年調べて公表しているものだと説明しましたが
すべての土地で調査しているわけではありません。
最近になって調査対象に加えられた末広と新浜は、
それぞれ2016年以降、2017年以降のデータを参照しています。
市川市行徳の各地区の特徴
では、行徳地区別の特徴を簡単に説明しましょう。
行徳駅前(地価上昇率45.1%)
行徳でなくても、駅前はもちろん人気の集中する立地ですが
45%以上の地価上昇率となると驚きを隠せません。
もちろん駅に最も近い立地なので、アクセスは良好です。
行徳駅前はスーパーマーケットや商店街が充実、
生活利便性も非常に高いです。
深夜営業のスーパーもあるのが助かります。
行徳の中でも、もっとも活気があるエリアです。
末広(地価上昇率27.7%)
末広は、行徳駅から東西線の線路沿いに東北に進んだ場所に位置します。
地価上昇率は27.7%でした。
線路を挟んで北側には、行徳市役所や公民館、
図書館、末広こども館といった公共施設が並びます。
線路を挟んで南側のエリアは
マンションなどの集合住宅が多く、落ち着いた印象です。
香取(地価上昇率25.4%)
香取は、行徳駅から旧江戸川に向けて西側に進んだ場所に位置します。
地価上昇率は25.4%です。
こちらもやはり住宅地ですが、工業系企業のオフィスや、
金物店・建材店が点在しています。
行徳駅から9分ほどの場所にある「行徳香取(かんどり)神社」は、
地域のシンボル的な存在となっています。
宝(地価上昇率27.2%)
末広からさらに東に位置するのが、宝地区です。
宝地区の地価上昇率は27.2%でした。
立地としては、隣駅の妙典駅と行徳駅のちょうど中間ほどになります。
周辺には小さな公園が点在し、子どもの遊び場には困りません。
また、近隣には業務スーパーもあるので、
行徳駅からの距離はありますが、さほど不便ではないでしょう。
新浜(地価上昇率20.0%)
行徳駅から東南に位置するのが新浜です。
新浜の地価上昇率は20.0%でした。
新浜は行徳の中でも自然が豊かな環境で、人が住めるのは一丁目のみ。
二丁目は宮内庁新浜鴨場、
三丁目は「野鳥の楽園(行徳近郊緑地)」として鳥獣保護区となっています。
周辺には幼稚園・小学校といった教育施設のほか、
ファミリーレストランやスーパーもあるので
こちらも非常に暮らしやすい環境です。
まとめ
市川市にある行徳エリアは、住宅街という印象が強い街ですが、
こうして細かく見てみると、全体的に公園や水辺など緑も多く
自然環境が豊かな場所だということが分かります。
コロナ禍において、住まいに「広さ」を求めて郊外に引っ越す人も増えています。
都心へのアクセス性と、住み良さを兼ね備える行徳周辺は
これからますます人気が高まっていくでしょう。